SF0012 ◆ポーランド 2006年 クラシック“No.4 DAUM”シリーズ〜セティ/アンティーク仕上

【アウトライン】
19世紀のヨーロッパを感じさせるデザイン・・。
通称、“ダウムの椅子”と呼ばれているミヒャエル・トーネットの代表作“No.4”です。

“No.4”は、“No.14”やその他の曲げ木椅子のベースとなった、
実質的なファーストモデルにあたります。
生産量では“No.14”には及びませんが、世界史的には大変意義深い商品です。

すなわち、“No.4”は世界で最初に作られた「量産家具」と位置づけられています。

そんな世界の家具史、いや世界史すら動かすことになった、センセーショナルな“No.4”ですが、
その椅子が世にでてくるまでには長い道のりを経ています。

それは本当に長く、つらい道のりでした・・。

そしてついにその歴史の扉を開けたのは・・、
ウィーンの中心街、コールマルクトにあった“カフェ・ダウム”の女主人でした。

その当時、ミヒャエル・トーネットの曲げ木技術は、特許を取得していたとはいえ、
まだまだ世間に受け入れられているものではありませんでした。

そのミヒャエルの技術を、一番最初に信用したのが彼女だったのです。
彼女は店の椅子を全てミヒャエルにオーダーしました。

どの文献にもありませんが、ミヒャエルにとって、その喜びは衝撃的だったに違いありません。
おそらく全身全霊をささげ、製作したのではないでしょうか。

そうして誕生したのが世界初の量産モデル、“No.4”です。

その凛とした、かつ優雅なスタイル・・。

しかしながら、150年以上の時を超え、今尚、私たちの心を魅了して止まないのは
その優れたフォルムのせいだけではないのかも知れません・・。


サイズは幅1450mm×奥行550mm×高さ970mm(座面高460mm)です。

【コンディション】
こちらは新品未使用品になります。

製造はトーネット社の旧ポーランド工場で行われています。

トーネット社のポーランド工場は、ウィーンとワルシャワのほぼ中央に位置するノヴォ・ラドムスクに、
1881年、トーネット社として6番目に設立した工場です。

その後、第二次大戦を経て、工場施設はポーランド政府に接収されてしまいますが、
国の管理のもとで、近代的な設備を導入しつつ、21世紀に至るまで曲げ木椅子をつくり続けています。

現在では、経営は国営から民営に移行していますが、
ドイツの現ゲブルダー・トーネット社やデンマークの某有名家具メーカーのOEMを請け負ったりして、
家具メーカーとしては充分な実績があります。

きっとご満足いただけるクオリティだと思います。

尚、こちらのセティはラッカー塗装され、アンティーク風に表面加工された商品になります。

(ご注意点)
旧トーネット社時代からの「型」を使用し、また昔ながらの製造工程には手作業も多く、
現代の生産設備に比べれば手作りに近い商品になります。
そのため商品価値に影響しない程度のわずかな小傷、色むら等がある場合もございますが
不良品ではございませんので、あらかじめご了承いただきたくお願い申し上げます。

【インプレッション】
先に曲げ木の特許の話に触れましたが、
ミヒャエルが初めて曲げ木の特許を取得したのは1842年のことでした。
ただ、正確には特許権の所有者は息子たち5人の兄弟の名前になっています。

そして同年、彼は生まれ故郷のボッパルドに設立した工場を売り払い、ウイーンに移住しています。

当時ミヒャエル・トーネット46歳・・。

商人として脂の乗り切った年齢ですが、まさにこの時、
彼は人生の中で最大の決意をしたのではないかと史実から想像されます。

幼い頃から家具職人として修行を重ね、ようやく故郷で工場を持てるほどにまで出世し、
46歳にして、ある程度の財産を築き上げ、曲げ木の特許まで取得した・・まさにその時です!

彼は全てを捨てたのです。

特許の権利は次の世代に託し、築き上げた財産も処分・・。
彼は全てを「曲げ木」椅子の製作に賭けたのです。

・・そして7年後の1849年。

彼の「執念」とすらいえるほどの努力は、
“カフェ・ダウム”の女主人の「オーダー」によって報われることになります。

そして開発した商品コード“No.4”は驚くべき、“ハイテク”チェアでした。

まず、たった6つのパーツに分解できる“ノックダウン”型の椅子だったこと。
そして、前脚を座枠に差し込んでほぞで留めているだけの斬新な構造だったこと。
さらに前脚に無垢の「曲げ木」が使われていたこと。
・・後の大ヒット作“No.14”の基本形は、この時点ですでに確立されていたのです。

まさに数千年の椅子の歴史を覆すものでした。

もちろん、軽くて丈夫で、デザイン性に優れていたことはいうまでもありませんが、
普及を促す決定的なポイント、「ローコスト」だったことで、
当時のカフェの普及も追い風に、トーネットの曲げ木椅子は急速に生産数を伸ばしていきます。

そして、1851年にロンドンで行われた第1回世界万博への出展で銅賞を受賞。
「名誉」も手に入れ、“トーネット”の名前は一気にワールドワイドへ広まっていきます。

さらに“No.14”のミリオンセラーで、トーネット社は東ヨーロッパ全土にわたって工場を設立し、
後には全世界に販売拠点を持つ“トーネット帝国”と称されるまでに
急速に事業を拡大していくことになっていきます・・。

このように、一代でここまでのことを成し遂げた“ミヒャエル・トーネット”と言う人物は、
職人としてだけではなく、起業家としても、経営者としても類まれな才能をもっていたことと思います。

150年前、1脚の曲げ木椅子からビジネスの歴史を変えた、希代の天才“ミヒャエル・トーネット”・・。

彼の情熱の結晶=“No.4”を新品の状態でお届けいたします。
ぜひ、100年後のアンティークに育ててみてください!


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見慣れたアンティークのようですが、新品ですのでピカピカです。



トーネットは世界で初めて、1つの椅子を6つのパーツに分解できる“ノックダウン方式”を開発。
椅子を部材に分けてそれぞれ製作し、それを組み立てると言う新しいモデルを考案しました。




当時のオリジナルの「ダウムの椅子」、特にセティはまず見ることはできませんが、
記録写真等を見る限り、ほぼ当時のままのプロポーションだと思います。




デザインのベースは、当時のヨーロッパで台頭し始めたブルジョアジーが好んだ“ビーダーマイヤー”様式。
曲線的でボリューム感のある、簡素なスタイルが特徴でした。まさに生粋の、民衆のための量産モデルですね。




すばらしい造形美です。
これがミヒャエル・トーネットの追及した曲げ木の「美学」だったのでしょうか?




息を呑むほどに美しい曲線です。



初期のダウムチェアは前脚以外、成形合板だったようですが、後に全て無垢材の曲げ木に変わっています。
もちろんこちらも曲げ木です。




1846年に製作された、記念すべき“No.1”から採用されている「籐(ケイン)」の座面になります。
軽くて、丈夫で、強い座面ですが、良質の籐が少なくなりコストもかかるので最近ではあまり見かけなくなりました・・。



ヨーロッパでも定番の唐草模様がモチーフになっています。
ヨーロピアン・ビーチの木目が心和ませます。




補助笠木もアームレストももやはり昔からのスクリュービスで留められている構造です。
ちなみに、スクリュービスがプラス+なのが現代品の証です。アンティークは全てマイナス−ですからね。



アームレスト先端は薄く研ぎ澄まされています。
おそらくこの部分の仕上げは手作業だと思います。




アームが座と背をつなぐ補強材(サイドプレス)の役割を果たしています。



“ビーダーマイヤー”様式をイメージさせる、先細りの前脚です。



芸術的、と言っても過言ではないアームレストのカーブです。



ケインシートは「かごめ編み」と呼ばれる方法で編み上げられています。
「かごめ編み」は縦、横、斜めに2本ずつ、計6本の籐ひもを上下に、ジグザグにくぐらせながら編み上げます。
また、フレーム同様、アンティーク仕上げの塗装がなされています。



後ろ脚の接合部。極めてシンプルです。
座枠ももちろん無垢の曲げ木です。



隅木はビス留めのようですがで強固に固定されています。



アンティークと違ってとてもキレイです。(笑)
座枠のエッジが丸められているところはアンティークでは見られませんね。近代設備の導入効果でしょうか?



独トーネット社の現行“No.14”(♯214)は、あらかじめ作っておいた機械編みの座面を、後から座枠にはめ込む方式ですが、
こちらの“No.4”セティは座枠に直接、籐ひもを打ち込んでいます。
・・手間のかかる、昔ながらの作業ですが、手編みならではの趣きがありますね。




脚の付け根に装飾されている“リング&ボウル”が当時まだ様式家具が主流だったことを思い起こさせます。



1人がけのアームレスタイプにはサイドプレス(座と背とつなぐ補強材)があります。
接着剤を使用しない画期的な“ノックダウン”方式でした。



4本の脚をつないでいる補強材です。
1人がけはアーチ状の補強材でしたが、こちらにはサークル状の補強リングが採用されています。




補助笠木を差し換えるだけでさまざまなデザインバリエーションができました。



とても華やかなバックスタイルです。



アンティークとこの椅子の最大の違いは塗装です。
塗料が現代の“ニトロセルロースラッカー”を使用しています。

乾燥が速く、耐水性に優れているラッカー塗装を選択したのは、やはり時代の流れだと思います。



この製造工場では1900〜1920年ごろの製造法に近い形で生産しています。
近代化された独トーネット社で生産される現“No.14”(♯214)等に比べると、やはり時代を感じてしまいます・・。
でも、それを古いと感じるか、それが今の時代にはない良さ、と感じるかは貴方次第です。

(ご購入に際しての補足事項)
◆この商品は国内在庫品ですが、当店出荷チェックのため発送までに1週間ほどお時間をいただく場合もございます。
◆複数ご必要の場合は事前に在庫数をご確認下さいませ。
◆飲食店様等、相当数のご注文にも対応できますので、ぜひお問合せください。
◆発送は神奈川県よりヤマト便での発送を予定しております。
◆送料は概算ですが、札幌12,530円、仙台5,830円、東京23区3,750円、名古屋3,940円、大阪6,060円、福岡10,130円になります。

※こちらの商品は在庫分完売いたしました。


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