HC0072 ◆イギリス1900年代 インレイドナーシングチェア

【アウトライン】
「無銘の椅子」がお届けする“M's style chairエムズスタイルチェア”“Seikimatsu Blend セイキマツ ブレンド”シリーズです。


「こ、この椅子は、一体・・?」
「ま、まさか、タイコ・・?」

・・と思われましたか?思いませんよね。(笑)

そう、タイコではありません。
“レイト・ヴィクトリアン”に製作された「低座椅子」です。

ヴィクトリア期の末期にヴィクトリアン様式をベースにボタン留めのさまざまなソファタイプの椅子がつくられたのですが、
こちらの椅子もその中のひとつ、「低座椅子」を“シェラトン”スタイル風にアレンジしたチェアだと思います。

ちなみに、これら一連のボタン留めのソファは非常に独創性に富んでいて、
例えば、ソファとソファを組み合わせてひとつのソファとして使用したり、
全く逆方向を向かせたシングルソファを横に重ねて「会話椅子」などと称したり・・。

非常に奇抜なカタチではありますが、現代の家具にもそのアイデアは生かされていたりするほど、
恒久性の高いデザインの椅子たちでした。

この椅子も、「ソファほど仰々しくないデザインでソファのような座り心地を・・」、
と思ったかどうかは定かではありませんが、まさにそのような理想を現実にした、快適な座り心地のシングルチェアです。

サイズは幅530mm×奥行630mm×高さ660mm(座面高350mm)です。

【コンディション】
ベースはアンティークとはいえ、当店にてフルメンテナンスを施しておりますので
ほとんど新品家具に匹敵するコンディションになっております。

素材はバイオリンなど、高級楽器などにも使用されている高級材 “ローズウッド”で、
ローズウッドならではのストライプ状の美しい木目もはっきりと現れています。

木肌にはワックスを一度かけただけでナチュラルな艶がよみがえり、
きめの細かい、厳選された上質なマテリアルが使われていることが容易に想像できます。

背の中央と、向かって左の支柱には亀裂が確認できますが、
かなり古い修復痕で、状態としては完全に硬化していて実用上、問題はありません。

その他、接合部は当店でチェックをしておりますので、実用的にも充分なレベルにあります。

脚や背に入る、“マーケットリー”(木象嵌)や“ストリンギング”(線象嵌)と呼ばれる“インレイ”(象嵌)は
紛れもない「高級家具」の証しで、その手間の掛け方と技術レベルは
前オーナーの階級の高さを顕しているようです。

座面の張り地は傷みが激しかったため、新品に張り替えました。

ベースはテープばねを新しく打ち換え、クッションのコイルスプリングはアンティークらしいのでそのまま生かし、
その上に肌触りの良い現代のウレタン素材を載せて3層構造としております。

座り心地はオリジナルの触感を残しつつ、1ランク上の座り心地になっていると思います。

生地には、世界のモダンデザインの祖、“ウィリアム・モリス”William Morrisが1887年にデザインした、
“クリサンティマム”Chrysanthemumを選択しました。

人気のあるモリスデザインですが、なかでも光沢のあるゴールド系(またはベージュ系)のベースに
同系色の“クリサンティマム”(菊)のお花柄がちりばめられた、華やかなジャガード織の高価な商品になります。

あえて強調させていただきますが、市販の安価なプリント生地ではありませんよ!

一つ一つの柄が丁寧に織り込まれた、美しい「織り柄」になっていて、
擦れなどの強度にも配慮した、椅子張り専用の最高級ファブリックを使用しております。

この椅子の「格」にふさわしい、適切なセレクトであると自負しております。

座の周囲にはイタリア製の真鍮鋲で縁飾りをしてみました。

ちなみに背のボタン留めは、オリジナル同様に留めておりますが、
一つ一つ“ウィリアム・モリス”William Morrisの“クリサンティマム”Chrysanthemumの共生地で「くるみボタン」を作り、
デザイン性を壊さないように、このような細かい部分にまできちんと配慮して椅子張りを施しております。

・・無銘の椅子に手抜きはありません。(自画自賛)

全体的にきっとご満足いただけるコンディションだと思います。

【インプレッション】
繰り返しの手前味噌で恐縮いたしますが、ここまでの椅子張りは、
腕の立つ職人でなければできないことはもちろんですが、根気も非常に重要です!

本気で「このアンティークチェアを美しくしよう!」と使命感に燃えなければ、
きっとここまでの椅子に仕上げることは難しいと思います。

100年前の“ジェニン・アンティーク”(真の骨董品)で、尚かつローズウッド&インレイの高級仕様、
さらに希少性が高い、特殊なヴィクトリアン様式の「低座椅子」、というもともとプレミアム性の高いお品に、
21世紀の椅子張り職人が最高級の張り地を使用し、最高の技術を持って取り組んだという「情熱」までが加わり、
稀に見る“スーパー・カスタムチェア”と化しています!(苦笑)

これ以上のアンティークが、そうそう見つかるでしょうか・・?

無銘の椅子だけでしか入手できない、世界にひとつだけのすばらしいチェアです!

・・きっと将来、この椅子と出会えた偶然を天に感謝することになると思います。(・・ホント?)
ぜひこの機会にご検討ください!








































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