HC0068 ◆ポーランド 2008年 ベントウッドチェア“No.4 ダウムDAUM”/ダーク

【アウトライン】
19世紀のヨーロッパを感じさせるデザイン・・。
通称、“ダウムの椅子”と呼ばれているミヒャエル・トーネットの代表作“No.4”です。

アンティークはおろか、現代家具でもまず見ることの出来ない希少なベントウッドチェアです。

ここでご紹介する椅子は“アンティーク”ではありませんが、レプリカ(模造品)”でもありません。
19世紀の昔より今なおつくられ続けている、往年の生産設備を使ったほぼ当時同様のオリジナルチェアになります。


“No.4”は、“No.14”やその他の曲げ木椅子のベースとなった、
実質的なファーストモデルにあたります。
生産量では“No.14”には及びませんが、世界史的には大変意義深い商品です。

すなわち、“No.4”は世界で最初に作られた「量産家具」と位置づけられています。

そんな世界の家具史、いや世界史すら動かすことになった、センセーショナルな“No.4”ですが、
その椅子が世にでてくるまでには長い道のりを経ています。

それは本当に長く、つらい道のりでした・・。

そしてついにその歴史の扉を開けたのは・・、
ウィーンの中心街、コールマルクトにあった“カフェ・ダウム”の女主人でした。

その当時、ミヒャエル・トーネットの曲げ木技術は、特許を取得していたとはいえ、
まだまだ世間に受け入れられているものではありませんでした。

そのミヒャエルの技術を、一番最初に信用したのが彼女だったのです。
彼女は店の椅子を全てミヒャエルにオーダーしました。

どの文献にもありませんが、ミヒャエルにとって、その喜びは衝撃的だったに違いありません。
おそらく全身全霊をささげ、製作したのではないでしょうか。

そうして誕生したのが世界初の量産モデル、“No.4”です。

その凛とした、かつ優雅なスタイル・・。

しかしながら、150年以上の時を超え、今尚、私たちの心を魅了して止まないのは
その優れたフォルムのせいだけではないのかも知れません・・。


サイズは幅410mm×奥行500mm×高さ890mm(座面高460mm)です。

【コンディション】
こちらは新品未使用品になります。

製造は旧トーネット社のポーランド工場で行われています。

トーネット社のポーランド工場は、ウィーンとワルシャワのほぼ中央に位置するノヴォ・ラドムスクに、
1881年、トーネット社として6番目に設立した工場です。

その後、第二次大戦を経て、工場施設はポーランド政府に接収されてしまいますが、
国の管理のもとで、近代的な設備を導入しつつ、21世紀に至るまで曲げ木椅子をつくり続けています。

現在では、経営は国営から民営に移行していますが、
ドイツの現ゲブルダー・トーネット社やデンマークの某有名家具メーカーのOEMを請け負うなど、
家具メーカーとしては充分な実績があります。

きっとご満足いただけるクオリティだと思います。

尚、こちらの椅子はラッカー塗装され、オリジナルカラー風に仕上げられた商品になります。

(ご注意点)
旧トーネット社時代からの「型」を使用し、また昔ながらの製造工程には手作業も多く、
現代の生産設備に比べれば手作りに近い商品になります。
そのため商品価値に影響しない程度のわずかな小傷、色むら等がある場合もございますが
不良品ではございませんので、あらかじめご了承いただきたくお願い申し上げます。

【インプレッション】
先に曲げ木の特許の話に触れましたが、
ミヒャエルが初めて曲げ木の特許を取得したのは1842年のことでした。
ただ、正確には特許権の所有者は息子たち5人の兄弟の名前になっています。

そして同年、彼は生まれ故郷のボッパルドに設立した工場を売り払い、ウイーンに移住しています。

当時ミヒャエル・トーネット46歳・・。

商人として脂の乗り切った年齢ですが、まさにこの時、
彼は人生の中で最大の決意をしたのではないかと史実から想像されます。

幼い頃から家具職人として修行を重ね、ようやく故郷で工場を持てるほどにまで出世し、
46歳にして、ある程度の財産を築き上げ、曲げ木の特許まで取得した・・まさにその時です!

彼は全てを捨てたのです。

特許の権利は次の世代に託し、築き上げた財産も処分・・。
彼は全てを「曲げ木」椅子の製作に賭けたのです。

・・そして7年後の1849年。

彼の「執念」とすらいえるほどの努力は、
“カフェ・ダウム”の女主人の「オーダー」によって報われることになります。

そして開発した商品コード“No.4”は驚くべき、“ハイテク”チェアでした。

まず、たった6つのパーツに分解できる“ノックダウン”型の椅子だったこと。
そして、前脚を座枠に差し込んでほぞで留めているだけの斬新な構造だったこと。
さらに前脚に無垢の「曲げ木」が使われていたこと。
・・後の大ヒット作“No.14”の基本形は、この時点ですでに確立されていたのです。

まさに数千年の椅子の歴史を覆すものでした。

もちろん、軽くて丈夫で、デザイン性に優れていたことはいうまでもありませんが、
普及を促す決定的なポイント、「ローコスト」だったことで、
当時のカフェの普及も追い風に、トーネットの曲げ木椅子は急速に生産数を伸ばしていきます。

そして、1851年にロンドンで行われた第1回世界万博への出展で銅賞を受賞。
「名誉」も手に入れ、“トーネット”の名前は一気にワールドワイドへ広まっていきます。

さらに“No.14”のミリオンセラーで、トーネット社は東ヨーロッパ全土にわたって工場を設立し、
後には全世界に販売拠点を持つ“トーネット帝国”と称されるまでに
急速に事業を拡大していくことになっていきます・・。

このように、一代でここまでのことを成し遂げた“ミヒャエル・トーネット”と言う人物は、
職人としてだけではなく、起業家としても、経営者としても類まれな才能をもっていたことと思います。

150年前、1脚の曲げ木椅子からビジネスの歴史を変えた、希代の天才“ミヒャエル・トーネット”・・。

彼の情熱の結晶=“No.4”を新品の状態でお届けいたします。
ぜひ、100年後のアンティークに育ててみてください!

※残念な事に、EU統合による東欧の人件費高騰の影響を受け、
 手作業が中心だった当商品の生産中止がついに決定されました・・。
 とても悲しいお話ですね。

 つまり、正統な系譜を持つ旧トーネット社のオリジナルチェアは
 これをもって150年の歴史の幕を閉じる事となります。

 つきましては、こちらの商品は在庫分のみの販売となりますので
 アンティークファンの方、トーネットファンの方は、お早めにご検討いただけますよう、お願い申し上げます。




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アンティークのベントウッドチェアのようですが、新品ですのでピカピカです。



トーネットは世界で初めて、1つの椅子を6つのパーツに分解できる“ノックダウン方式”を開発。
椅子を部材に分けてそれぞれ製作し、それを組み立てると言う新しいモデルを考案しました。




当時のオリジナルの「ダウムの椅子」はまず見ることはできませんが、
記録写真等を見る限り、ほぼ当時のままのプロポーションだと思います。




デザインのベースは、当時のヨーロッパで台頭し始めたブルジョアジーが好んだ“ビーダーマイヤー”様式。
曲線的でボリューム感のある、簡素なスタイルが特徴でした。まさに生粋の、民衆のための量産モデルですね。




初期のダウムチェアは成形合板だったようですが、後に全て無垢材の曲げ木に変わっています。
もちろんこちらも曲げ木です。




オリジナルモデルも、“No.14”と違ってサイドプレスがあったようです。(カフェ・ダウムの店内写真ご参照。)



補助笠木を差し換えるだけでさまざまなデザインバリエーションができました。



息を呑むほどに美しい曲線です。



ヨーロッパでも定番の唐草模様がモチーフになっています。



サイドプレスですらデザイン性を感じます。



補助笠木もサイドプレスもやはり昔からのスクリュービスで留められている構造です。



オリジナル同様、アールのついた台形の座面ですが、“No.14”のように丸座も存在していました。



座枠ももちろん無垢の曲げ木です。



当時は座面のデザインを選べたようですが、現在は木目を生かしたシンプルなデザインのみとなっています。
ただし、製造ロットにより座面にエンボス加工の入る場合もございます。




本当に、パーツデザインには隙が無いと思います。
こちらは優雅なアーチ状の補強材ですが、“No.14”のような丸座タイプには、やはり丸い補強リングが採用されていました。




アンティークと違ってとてもキレイです。(笑)



スクリュービスがプラス+なのが現代品の証です。アンティークは全てマイナス−ですからね。



座枠のエッジが丸められているところはアンティークでは見られませんね。近代設備の導入効果でしょうか?



“ビーダーマイヤー”様式をイメージさせる、先細りの前脚です。



脚の付け根に装飾されている“リング&ボウル”が当時まだ様式家具が主流だったことを思い起こさせます。



接着剤を使用しない画期的な“ノックダウン”方式です。



とても華やかなバックスタイルです。



この製造工場では1900〜1920年ごろの製造法に近い形で生産しています。
近代化された独トーネット社で生産される現“No.14”(♯214)等に比べると、やはり時代を感じてしまいます・・。
でも、それを古いと感じるか、それが今の時代にはない良さ、と感じるかは貴方次第です。




アンティークとこの椅子の最大の違いは塗装です。
塗料が現代の“ニトロセルロースラッカー”を使用しています。

乾燥が速く、耐水性に優れているラッカー塗装を選択したのは、やはり時代の流れだと思います。


(商品の発送およびお引渡しにつきまして)

◆この商品は新品未使用の国内在庫品ですが、当店による出荷チェック(開梱検品)のため発送までに1週間ほどお時間をいただく場合もございます。
◆飲食店様等、相当数のご注文にも対応できますので、ぜひお問合せください。

◆配送はヤマト運輸さんの「ヤマト便」を予定させていただいております。
「ヤマト便」につきましては当店が梱包をして発送いたしますので、送料はリーズナブルになります。
◆破損等の際の保障体制は万全です。(輸送保険料は当方にて負担させていただきます。)
◆料金はこちらの60kgサイズをご参照ください。
◆代引き(商品代金引換でのお受け取り)、着払い、元払いがご利用いただけます。

尚、当店では送料を含めましても、一般の店頭価格相場よりもお安くなるよう、商品価格を設定させていただいております。
また、肘掛のないタイプの椅子は2脚1組(1脚分)にてお送りできますよう、配慮もさせていただいております。


ご不明な点がございましたら当店までお問い合わせくださいませ。

※「ヤマト便」はお届け先の「玄関渡し」のサービスになります。室内への設置、梱包材の撤去は承っておりません。
※また「ヤマト便」はお届け時間のご指定をいただけません。
※通常の「宅急便」に変更いたしますとお時間のご指定は可能ですが、輸送保険に加入することはできません。
 破損等に応じた保障が必要な場合には「ヤマト便」をお勧めいたします。
※高価な大型家具の場合には「らくらく家財宅急便」を利用いたします。
※商品の特性、サイズ、梱包の仕様によっては、梱包料金が別途必要になる場合もございます。
※クレーンによる搬入、工具を使用した設置等につきましては別途費用が必要になります。

※代引きはご購入お申し込みの際、「代引き」をご選択下さい。代引き手数料が別途必要になります。
ヤマト便」の代引き(宅急便コレクト)は現金・またはクレジットカードのお支払いが可能です。

   

その他、お値打ちの椅子を取り揃えております。商品一覧はこちらをご覧下さい。

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